HiKOKI(ハイコーキ)のC3605DYBは、125mmのこ刃に対応する36Vマルチボルトのコードレス集じん丸のこです。ダストボックスだけでも切り粉を回収でき、必要に応じて集じん機へ接続できるため、石こうボードや窯業系サイディング、木材を切るときの粉じん対策を重視する人に向いています。
ただし、一般的なコードレス丸のこと同じ感覚で選ぶと「思っていたより用途が専門的だった」「チップソーが付属していなかった」「手持ちの18V電池が使えなかった」と後悔する可能性があります。C3605DYBは集じん性能と高速切断を両立した魅力的な機種ですが、購入前にダストボックス仕様の特徴、対応バッテリー、刃の選び方を理解しておくことが大切です。
この記事では、2026年9月8日に確認したHiKOKI公式情報をもとに、C3605DYBの特徴、仕様、用途、メリット、注意点、C3605DYCとの違い、セット品の選び方、使い方、よくある質問まで詳しく解説します。
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HiKOKI C3605DYBとは?最初に結論
C3605DYBは、切断時に発生する粉じんを本体上部のダストボックスへ回収できる、36Vコードレス集じん丸のこです。電源コードが不要なうえ、集じん機を接続しなくても自己集じんできるため、現場内を移動しながらボード材を切る作業や、ホースを引き回しにくい場所で力を発揮します。
結論から言えば、集じん機を常時つながずに粉じんを減らしたい人にはC3605DYBが有力です。一方、常に集じん機へ接続して使い、本体の軽さや流路のシンプルさを重視するなら、コレクトカバー仕様のC3605DYCも比較する価値があります。
公式公売価格は、電池・充電器・ケース付きのC3605DYB(XPSZ)が97,300円、工具本体のみのC3605DYB(NN)が53,300円で、いずれも税別です。どちらものこ刃は付属しません。購入直後から作業したい場合は、材料に合う125mmまたは100mmのチップソーも予算へ含めてください。
C3605DYBの注目ポイント8つ
1.ダストボックスだけでも約80%集じん
最大の特徴は、標準付属のダストボックスによる自己集じんです。HiKOKIの公式参考値では、ダストボックスのみでも約80%の集じん率をうたっています。切り粉を工具本体で回収できるので、集じんホースが材料や足場へ引っかかりにくく、短時間の切断や移動の多い現場で扱いやすい構成です。
約80%は材料や刃、切断速度などの条件で変わる参考値であり、粉じんを完全に封じ込めるものではありません。防じんマスク、保護メガネ、換気を併用し、ダストボックスが満杯になる前に清掃する必要があります。
2.集じん機接続時は90%以上を目安にできる
C3605DYBのダストボックスは自己集じんだけでなく、集じん機接続にも対応します。公式参考値では、集じん機へ接続した場合に90%以上の集じん率が示されています。室内リフォーム、長時間のボード切断、粉じんを特に抑えたい作業では、コードレス集じん機との組み合わせが効果的です。
XPSZ仕様にはBluetooth対応のマルチボルト蓄電池BSL36A18BXが付属します。別売のコードレス集じん機RP3608DBと組み合わせれば無線連動ができ、丸のこのスイッチ操作に合わせて集じん機を作動させられます。丸のこも集じん機もコードレスにすれば、電源コードを避けながら切る負担を減らせます。

3.パワーモード7,000回/分で高速切断
パワーモードの無負荷回転数は毎分7,000回です。公式の窯業系サイディングボードを使った比較では、C3605DYBとC3605DYCは約11.0m/分、従来機C3605DYAは約9.0m/分で、約20%の切断速度向上が示されています。数値は特定条件での参考値ですが、枚数の多いボード切断では作業時間短縮につながります。
速さを生かすには材料に適した刃が欠かせません。窯業系サイディング、石こうボード、木材では求められる刃の仕様が異なります。切断対象と刃の適合を確認し、摩耗した刃を無理に使わないことが、仕上がりと安全性の両方に重要です。
4.サイレントモードが負荷に応じて自動切替
サイレントモードでは無負荷回転数を毎分3,500回に抑え、リフォームや内装工事など騒音へ配慮したい場面で使いやすくなります。切断負荷が大きくなると自動でパワーモードへ切り替わるため、静かさを優先しながらも必要な出力を確保しやすい設計です。
サイレントモードは無音になる機能ではありません。刃が材料を切る音や集じん機の運転音は発生します。集合住宅、店舗改修、早朝などでは、周囲への告知や作業時間の調整も必要です。

5.100〜125mmのこ刃に対応
使用できるのこ刃は外径100〜125mm、穴径20mmです。125mmチップソー装着時の最大切込み深さは、直角で47mm、45度傾斜で30mm。100mmチップソーでは直角35mm、45度傾斜20mmです。厚さ38mmの2×材なら、適切な125mm刃と正しい設定で直角切断の範囲に入ります。
本体にはのこ刃が付属しないため、価格だけでセット内容を判断しないでください。ボード用、サイディング用、木工用など、用途に合う刃を同時に準備する必要があります。最大回転数や穴径も必ず確認します。
6.ダストボックスとコレクトカバーをツールレス交換
ダストボックスと、C3605DYCに標準付属するコレクトカバーは、工具を使わずに着脱できます。公式ではC3605DYB、C3605DYC、AC機のC5YEに相互装着できると案内されています。作業内容に応じて自己集じんと集じん機専用構成を切り替えたい人に便利です。
別売価格はダストボックスが4,200円、コレクトカバーが2,100円で、いずれも公式希望小売価格・税別です。C3605DYBを購入後にコレクトカバーを追加する選択もできます。
7.キックバック軽減システムを搭載
モーターの回転数を監視し、刃の挟み込みなどで回転数が急低下したときにモーターを停止させ、キックバックの動きを軽減する機能を搭載しています。材料の不安定な設置や切断線のずれによる危険を抑える補助になります。
ただし、HiKOKIも作業条件によって作動しない場合や、性能を十分発揮できない場合があると注意しています。材料を確実に支持・固定し、本体を両手で安定して保持し、刃の進行方向へ身体を置かないという基本は省略できません。
8.刃交換時に横置きしやすいフラット形状
モーター部と電池装着部がフラットで、本体を横置きしたときに安定しやすい設計です。接地面にはソフト材があり、材料や作業台への傷を抑えます。刃交換、清掃、点検を行いやすい小さな工夫ですが、使用頻度が高いほど便利さを感じやすい部分です。
そのほか、ソフトスタート、LEDライト点灯方式の切替、平行度微調整機構を搭載しています。XPSZ仕様にはシステムケースNo.4が付属するため、電池や刃とまとめて保管・運搬できます。
C3605DYBの公式仕様
| 項目 | C3605DYB |
|---|---|
| 対応のこ刃 | 外径100〜125mm/穴径20mm |
| 最大切込み深さ・125mm刃 | 90度:47mm/45度:30mm |
| 最大切込み深さ・100mm刃 | 90度:35mm/45度:20mm |
| モーター | 直流ブラシレスモーター |
| 無負荷回転数 | パワー:7,000回/分、サイレント:3,500回/分 |
| 本体寸法 | 全長298×全高240×全幅183mm(蓄電池装着時) |
| 質量 | 3.0kg(蓄電池装着時・のこ刃および標準付属品を除く) |
| 使用可能蓄電池 | 残量表示付きマルチボルト蓄電池 |
| 付属電池・XPSZ | BSL36A18BX、36V-2.5Ah/18V-5.0Ah |
| 充電時間 | 実用約19分/満充電約25分 |
| 標準付属品・XPSZ | 急速充電器、六角棒スパナ、ガイド、システムケースNo.4 |
| 標準付属品・NN | 六角棒スパナ、ガイド |
| のこ刃 | 付属しない |
旧型のBSL3620、BSL3625、BSL3626、BSL3660、18VのBSL18XXシリーズ、14.4VのBSL14XXシリーズは使用できません。手持ちのHiKOKI電池がすべて使えるわけではないため、購入前に電池の型番まで確認しましょう。
C3605DYBとC3605DYCの違い
| 比較項目 | C3605DYB | C3605DYC |
|---|---|---|
| 標準集じん部品 | ダストボックス | コレクトカバー |
| 単体での自己集じん | 可能・公式参考値約80% | 不可、集じん機接続専用 |
| 集じん機接続 | 可能・公式参考値90%以上 | 可能・公式参考値90%以上 |
| 本体寸法 | 298×240×183mm | 279×240×176mm |
| 質量 | 3.0kg | 2.9kg |
| XPSZ希望小売価格 | 97,300円 | 94,800円 |
| NN希望小売価格 | 53,300円 | 50,700円 |
違いの中心は集じん方式です。C3605DYBはダストボックスを装着して単体でも使えるため、数カ所だけ切る作業、移動を繰り返す現場、ホースを出しにくい環境に向きます。C3605DYCは集じん機接続が前提ですが、Bより全長が19mm短く、幅が7mm狭く、質量も0.1kg軽い構成です。
常に集じん機を用意できるならC3605DYCが合理的です。集じん機を使えない場面も多いならC3605DYBの方が柔軟です。両機種ともダストボックスとコレクトカバーを交換できるので、将来の用途変更にも対応できます。
C3605DYBの1充電あたり作業量
公式参考値では、2.5Ahのマルチボルト蓄電池使用時、パワーモードで厚さ38×幅235mmのSPF材を約270カット、厚さ15×幅910mmの石こうボードを約250カット、厚さ14×幅450mmの窯業系サイディングを約170カットとしています。サイレントモードで45mm角の杉たる木を切る条件では約1,000カットです。
これらは新品に近い電池、指定刃、一定の材料を使った目安で、実際の作業量は刃の摩耗、材料の硬さ、温度、押し付け方、集じん状態で変わります。1日の作業量が多い現場では、予備電池を用意し、交互に充電できる体制が安心です。
具体的に向いている用途
石こうボードの切断
室内改修で石こうボードを切ると、細かな粉じんが広がりやすく、後片付けにも時間がかかります。C3605DYBは自己集じんにより飛散量を抑えやすく、集じん機が置けない場所でも作業しやすいのが強みです。室内では養生、換気、防じんマスクを併用してください。
窯業系サイディングの切断
高速回転と集じん構造を生かしやすい代表的な用途です。必ずサイディング材に適合するチップソーを使用し、切断粉への対策を行います。材料の表裏や切断方向は、刃と材料メーカーの指示に従ってください。
木材・2×材・たる木の切断
125mm刃で最大47mm切り込めるため、厚さ38mmの2×材や45mm角のたる木にも対応できます。通常の木工丸のこより集じん機構が大きいので、切断線の見やすさ、取り回し、材料への干渉を端材で確認すると失敗を減らせます。
リフォームや店舗改修
粉じんと騒音の両方へ配慮したい改修作業では、ダストボックスとサイレントモードが役立ちます。ただし、発生音や粉じんをゼロにはできないため、作業区域の隔離や周辺への告知も合わせて行います。
XPSZとNNはどちらを選ぶ?
XPSZは、BSL36A18BX蓄電池、UC18YDL2急速充電器、システムケースNo.4が付くセットです。初めてマルチボルト環境を導入する人、Bluetooth対応電池で集じん機との無線連動を使いたい人、専用ケースで運搬したい人に向きます。
NNは本体、六角棒スパナ、ガイドが中心の本体のみ仕様です。適合する残量表示付きマルチボルト電池と充電器をすでに持っているなら、重複購入を避けて導入価格を抑えられます。ただし、18V専用電池は使えないため、手持ち電池のラベルを確認してください。
どちらも刃は別売です。XPSZを選んでもチップソーは追加購入が必要なので、総額を比較するときは本体価格だけでなく、刃、予備電池、必要ならコレクトカバーや集じん機まで含めて考えましょう。
安全に使うための基本手順
1.材料と刃の適合を確認する
切断する材料の種類と厚みを確認し、外径100〜125mm、穴径20mmの適合刃を選びます。欠け、曲がり、摩耗がある刃は交換し、最高使用回転数も確認してください。
2.電池を外して刃とダストボックスを点検する
刃の交換、切込み深さの調整、平行度調整、ダストボックスの清掃前は必ず蓄電池を外します。ダストボックスやカバーが確実に装着され、破損や詰まりがないことを確認します。
3.材料を安定して支持する
切り落とし側を含めて材料を正しく支持し、刃が閉じ込められない状態を作ります。細い材料や短い材料を手だけで押さえず、必要に応じてクランプを使います。
4.端材で切込み深さと集じん状態を確認する
切込み深さは材料厚よりわずかに深い程度へ調整し、端材で切断線、刃の状態、ダストボックスへの回収具合を確認します。切り粉の排出が弱いときは、満杯や流路の詰まりを疑います。
5.両手で保持して一定速度で進める
始動時は刃を材料から離し、回転が安定してから切り進めます。無理に押し込むと切断面が荒れ、刃の挟み込みやキックバックにつながります。刃が止まってから本体を置きます。
C3605DYBを選ぶメリット
- 集じん機なしでも切り粉を回収でき、移動作業に対応しやすい
- 集じん機接続へ切り替えれば、さらに高い集じん効率を狙える
- パワーモード7,000回/分でボード材を効率よく切断できる
- サイレントモードと負荷時の自動切替を備える
- 36Vマルチボルトでコードレスの機動性と出力を両立する
- ダストボックスとコレクトカバーを工具なしで交換できる
- キックバック軽減やソフトスタートなど安全を補助する機能がある
購入前に知っておきたい注意点
のこ刃が付属しない
本体を買っただけでは切断できません。材料に合う刃を同時に注文し、外径と穴径を確認してください。販売店独自セットでは刃が付く場合もあるため、商品説明をよく読みます。
一般的な18V電池は使えない
対応するのは残量表示付きマルチボルト蓄電池です。BSL18XXやBSL14XXシリーズは使用できません。適合電池を持っていない人がNNを選ぶと、あとから電池と充電器が必要になります。
質量3.0kgで集じん部が大きい
自己集じん機構を備えるため、一般的な小型丸のこと比べて上部が大きく、3.0kgあります。片手作業を前提にせず、切断位置や姿勢を整えて両手で扱います。
集じん率は100%ではない
ダストボックス約80%、集じん機接続90%以上はいずれも参考値です。粉じんが有害になり得る材料では、適切なマスク、換気、養生、集じん機を組み合わせてください。
キックバック軽減機能へ頼り切らない
安全機能は事故を完全に防ぐものではありません。材料の支持、刃の状態、切込み深さ、進行方向、身体の位置を確認し、取扱説明書を優先してください。
C3605DYBが向いている人
- 石こうボードやサイディングの粉じんを減らしたい内装・外装施工者
- 集じんホースを常時接続できない現場で作業する人
- HiKOKIのマルチボルト電池をすでに持っている人
- コードレス集じん機との無線連動を活用したい人
- 高速切断とサイレントモードを使い分けたい人
- DIYでも室内の粉じん対策を重視する人
一方、木材を屋外で少量切るだけの人、軽さを最優先する人、集じん機へ常時接続する人は、通常のコードレス丸のこやC3605DYCも検討すると、必要十分な構成を選びやすくなります。
長く使うためのメンテナンス
作業後は蓄電池を外し、ダストボックスを空にします。粉じんが湿気を吸うと固まり、流路やフィルターの詰まりにつながります。本体の通気口、ベース周辺、保護カバーへ付着した粉も、取扱説明書に従って清掃してください。
刃の切れ味が落ちた状態で押し切ると、モーター負荷、切断面の欠け、キックバックの危険が増えます。樹脂や粉が付着した刃は適切に清掃し、欠けや変形があれば交換します。蓄電池は高温の車内や直射日光を避け、端子へ金属が触れないよう保管してください。
C3605DYBのよくある質問
Q1.木材も切れますか?
はい。適合する木工用チップソーを使えば木材を切断できます。125mm刃では直角時47mmまでが公式仕様です。
Q2.集じん機なしでも使えますか?
使えます。標準のダストボックスによる自己集じんがC3605DYBの大きな特徴です。公式参考値は約80%ですが、作業条件により変わります。
Q3.集じん機へ接続できますか?
できます。公式参考値では集じん機接続時90%以上です。対応ホースや集じん機との接続条件を事前に確認してください。
Q4.C3605DYCとの一番大きな違いは?
C3605DYBはダストボックス標準付属で自己集じんが可能です。C3605DYCはコレクトカバー標準付属で、集じん機接続を前提とします。
Q5.18VのBSL18XX電池は使えますか?
使えません。残量表示付きマルチボルト蓄電池が必要です。旧型36V電池や14.4V電池にも非対応です。
Q6.チップソーは付属しますか?
XPSZ、NNともに公式仕様ではのこ刃不付です。切る材料に適した100〜125mm、穴径20mmの刃を別途準備してください。
Q7.サイレントモードは切断力が弱くなりますか?
無負荷回転数は3,500回/分へ下がりますが、負荷が大きくなるとパワーモードへ自動切替します。材料や作業条件によって音と切断感は変わります。
Q8.2×4材は一度で切れますか?
一般的な2×4材の厚みは約38mmなので、125mm刃の直角最大切込み47mmの範囲です。ただし材料の実寸、角度、刃の突出量を確認してください。
Q9.DIY初心者にもおすすめですか?
集じん性能は魅力ですが、丸のこは重大事故につながり得る工具です。取扱説明書を読み、端材で練習し、安定した作業台と保護具を準備できる人に適しています。不安がある場合は経験者や販売店へ相談してください。
まとめ:C3605DYBは自己集じんと機動力を両立したい人に有力
HiKOKI C3605DYBは、ダストボックスのみで約80%、集じん機接続時90%以上という公式参考値を持ち、毎分7,000回のパワーモード、3,500回のサイレントモード、キックバック軽減システムを備えた36Vコードレス集じん丸のこです。
最大の判断ポイントは、集じん機を接続しない場面があるかどうかです。移動しながら自己集じんで使いたいならC3605DYB、常に集じん機へつないで少しでも小型・軽量な本体を選びたいならC3605DYCが分かりやすい選択です。
購入前に、電池の適合、XPSZとNNのセット内容、のこ刃が別売であること、材料に合う刃、必要な集じん方法を確認してください。仕様や価格は変更される場合があるため、最終判断ではHiKOKI公式ページと販売店の商品情報を再確認しましょう。


